管理栄養士養成学校の選び方
学生さんは、大学受験偏差値の本を参考に学校を選んでいるのではないでしょうか。管理栄養士として働く分にはそこまで大学偏差値は重要視されない印象があります。(専門職を放棄して就職するには大学名や偏差値はアドバンテージになるので注意)ここで大切なのは、管理栄養士として何をしたいかです。
病院で働きたい
その大学直結の病院があるかどうか、医学部や看護学部があるかどうか確認してください。直結の病院以外でもコネクションを持っているので就職に若干有利です。
研究職を目指したい、スポーツ栄養をやってみたい
管理栄養士として極めたいなら栄養のボス的存在、女子栄養大学をお勧めします。有名大学教授も多数在籍しています。大学として力を持っていますし、栄養学部の人数が圧倒的に多いです。その分ローモデルになる先輩達も多いです。栄養士としてこの大学を知らない者はいません。学費は高いです…。スポーツ栄養にも力は入れていますが、他にもスポーツの強い大学は栄養学科と協力しているところもあるのでHP等調べてみて下さい。
確実に管理栄養士現役合格
絶対現役合格をしたい、そのためのサポートをしてほしいと言うかたには管理栄養士合格率の高い大学をお勧めします。ただその分、授業や課題も大変なようです…当たり前かー。大学別合格率はこちら。
管理栄養士としての主な就職先
- 病院、介護老人保険施設
- 福祉施設(特別養護老人ホーム等)
- 保育園
- 栄養教諭
- 学校給食施設
- ドラッグストア
- 調剤薬局
- 個人クリニック
- 大学の助手
- 専門学校の教師
- 他(食品や栄養関連のメーカー、小売、商社、広告、IT)
病院でも施設でも事業所であっても、『直接雇用の管理栄養士』『委託の管理栄養士』が存在します。どちらか一方、または両方の形で運営しています。直接雇用は施設から雇用されています。委託の場合、委託給食を生業とする企業に雇用されている形になります。派遣のような形で、契約した施設で働くことになります。
管理栄養士・栄養士として働かない選択肢
私は大学の管理栄養学科卒業後、食品メーカーで総合職として就職しています。就職活動していると食品開発は狭き門だと知りました!中小企業の場合は、調理師等の資格を持っている人を募集しますし、大手企業の場合は、偏差値の高い大学+大学院卒等の研究者しか取りません…。悲しい現実です。私には食品メーカー等に総合職として入社して配属先の運に任せる方法しか残された道はありませんでした。総合職としては開発・品質管理・製造・仕入・営業が主な配属先になるかと思います。どれも栄養士の資格は必要ありませんが、栄養士としての知識と経験は以外と役に立ちます。食品や衛生管理を学んできたのは事実なので、そこが一般企業への就活ではアピールポイントですね!管理栄養士養成学部に進んだからと言って管理栄養士として働く必要もないんです。稀なパターンですが。
管理栄養士になるつもりがないなら管理栄養学部(学科)を選ぶべきではない。
「管理栄養養成学部に進んでも管理栄養士として就職する必要はない」と先ほど言ったばかりですよね。その通りなんですが…ただし、他の学科生と同じ壇上で戦うという覚悟が必要です。管理栄養学科の場合、4年生の時点で先生(教授)達から生徒へ試験勉強の追い込みが始まります。就職活動の余裕はありません。(推薦や専門職としての就職のため、管理栄養士・栄養士の就職活動自体はそこまで大変ではないんです。ですが試験に受からないと就職も白紙になったりします)そのため就職活動より勉強しなさいと毎日言われます。就職活動のために授業の欠席は絶対NGを出す先生もいました。就職活動に費やす時間は確実に他の学部より少なくなるでしょう。理系のため論文も書かなくてはなりません(大学による)将来的にも管理栄養士になるつもりがないのであれば、この大切な時期にこの選択をすることがベストとは思えません。他の学部生より就職時間がないのは確かです。※ただし将来的にアルバイトや派遣をすることがあれば、資格の有無で時給が変わってきます、そこまで見据えた上で資格を取るというならそれもありですね。
なぜ私は食品メーカーを選んだのか
先ほども書きましたが、食品の商品開発をすることが夢で目標だったからです。管理栄養士の勉強はそっちのけで就職活動を行っていました。(学校内で卒業&栄養士取得試験があったので、最低限の勉強はしていますよ)就職活動をしていると気づくのですが、管理栄養士をして働くより、企業の総合職で働く方が給料良いんです。求人情報の初任給や年収を見るとショック受けてしまします。(公務員は除く)ただし、管理栄養士や栄養士でしか得られない、実務経験と知識、実績は唯一のものです。自分でどこに価値観をを置くか。優先順位はどうか、今一度考えてみて選択していくしかないですよね。